感覚統合は、「交通整理」や「信号機」に例えられます。
交通整理や信号機がない道路では、何が起こるでしょう。
交差点でもスピードを落とさずに車が走ったり、渋滞が起こったり、時には交通事故も起こるでしょう。大きな混乱が起こることになります。
感覚統合がうまくできない脳でも、同じことが言えます。
様々な刺激が次々と飛び込んで集中できなかったり、逆にうまく入ってこなかったりして、場に応じた対応を行うことができなくなります。
「教室で先生に何か言われても聞いていない」というのは、聴覚などが過敏で落ち着けないのかもしれません。
「すぐに人を叩く」「あらっぽい」という子は、実はうまく筋肉を動かす感覚が発達していないために、力加減がわからないということもあります。
「まっすぐに座っていられない」というのは、体幹の筋肉ではなく、自分の姿勢がどうなっているのかうまく検知できないためかもしれません。
このように、気になる行動が起こる原因に、感覚統合の未発達が隠れている場合があります。
発達障がいとされる子どもの中にも、感覚統合の発達が関係する場合があると言われています。